2月10日 10時~15時 「まあるくなって学び合う」食の連続講座第3回
参加者 午前「ケアフード」8名 スタッフ4名
講師:NPO法人 医療・福祉ネットワーク千葉 風間ゆり子さん
がん患者の食を支えるためにと考えられた、ケアフードのお話を伺いました。
ケアフードのお話
抗がん剤治療の副作用の一つに、味覚の変化があります。それは、食欲低下や、患者さんたちの精神状態や生活の質にも大きな影響を与えます。
そこで、入院中は「栄養サポートチーム」による工夫やサポートを受けることになります。が、どうしても「栄養投与」という観点に重点がおかれることになります。また、退院後の食生活については、患者自身や家族の役目となっています。
そもそも、買い物にすら行くことができない、独り暮らしだとカップラーメンのスープを飲んでいた、などということもあるようです。
また、食べることは「栄養」を満たすのみでは不十分です。楽しく・おいしく食べて「心」を満たすのも、大切な役割。
そこで、フランス料理のシェフに相談したところ、フランス料理の手法を用いれば、増粘剤なしでできるのではないか、と、ケアフードの開発が始まったとのことです。
NPOでは、シェフ開発のケアフードのみならず、風間さんたちもシェフの指導を受けながら、おうちでつくれるケアフードレシピを開発されています。(NPO医療福祉ネットワーク千葉のホームページへ⇒ケアフードレシピ)
スプーンだけで食べることができるケアフード、がん患者のみならず高齢者や、病気や障害で食べることが困難な方にも利用が広がっていくのではないでしょうか。
お話を聞いたあとは、ケアフードの試食です♡
サラダ:トウモロコシとヨーグルトの2層仕立て
メイン:肉料理・ハンバーグデミグラスソース
魚料理・白身魚とエビのムース
フランスパンののムース
デザート:木苺のムースとブラマンジェのケーキ
ひし餅風、カラームース三層仕立て
↑ メインが魚料理
すべてスプーンで食べられます。
↓ メインが肉料理
デザート
↑ 木苺のムースとブラマンジェのケーキ
↓ ひし餅風、カラームース三層仕立て
参加者の感想
・家族も自分もいつかはこうした食が必要になる。参考になった。
・闘病中の知り合いに教えてあげたい。
・病気の時の食、病気予防の食、そうした事を考えるよい機会となった。
・それぞれの素材の味を感じることができる。
・病院では「栄養投与」という考えに陥りがち、という話だったが、家族も同じことが言えるのではないか。元気になってほしいという気持ちが、ついつい、栄養を摂らなければという必死の思いになる。
・増粘剤を使わない、点滴や胃ろうに頼らない、最期まで食べることをあきらめない・・・という考えのもとに開発されたケアフード。いざとなった時のためにも、多くの人に「病気や終末期の食」の情報が、届けばいいのに。どうすれば広まるんだろう…
NPO医療・福祉ネットワーク千葉では、ふれあい・フレンドの気持ちを込めて「フレケアフード」を商標登録しています。
フレケアフードにご協力いただいているシェフのレストランで、ケアフードを食べることができます。
詳細は、医療・福祉ネットワーク千葉のホームページをご覧ください⇒こちら(pdfファイル)
千葉そごう地下、シェケン若松店(フレケアフードが食べられるレストラン)で、購入できます。
0コメント